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TONY AWARDS 2010
今年は...非常に弱いシーズンでしたね。
地味なシーズンとも言える。

ここ何年か「今年は地味」と言われることが多いB'wayだったけれど、中でも今年は抜きん出て地味で弱いシーズンだったと思います。
"目玉"と言える作品が何もないシーズン。
淋しいです。

そう考えると、去年は『BILLY ELLIOT』圧勝の感が強かったけれど、それでも今年よりはずっと華やかなシーズンでしたよね。
賛否両論だったけれど、『Next to Normal』もあったし(私は"賛")。

で。
今年のトニー賞を見ていて。
もう、誰の目から見てもHollywood俳優&女優が"客寄せパンダ"として横行しているトニーでしたが。
でもスピーチが素敵だったのはこのお二人。
アメリカン・シアター・ウィングの名誉会長となられたアンジェラ・ランズベリーとミュージカル助演女優賞を受賞したケイティ・フィナーラン。
アンジェラのスピーチは、本当に良かった。
アンジェラは品があって、でもそれは人を寄せ付けないものではなくて、とても親しみと温かさがあって、本当に素晴らしく素敵だった。
赤いドレスも、お似合いで、よく映えていて。
彼女、背が高くてすらりとしているのですよね。
だから、ああいうドレスを着てもさらっと着こなせるのだと。
そしてケイティ・フィナーラン。
アンジェラから譲られた形での受賞なのかもしれないけれど。
彼女のスピーチ、真摯で、華やかさにも満ちていて、素敵だった。
きちんと言うべき人たちにあますところなく感謝を述べて、そして今一緒に舞台に立っている仲間たちにも敬意を表し、次の舞台を担っていく子どもたちにはエールを送る。
それが決して形式的なものではなく、ね。心から。
あぁ、この人は本当に舞台を愛していて、そして舞台で輝く人だ、と思いました。

それに比して、スカーレットは、とても地味でしたよね。ミュージカルとプレイの違いはあれど。
そうか、やはりスカーレットは舞台ではなく、スクリーンで力を発揮する女優さんなのだな、と、そこはすとんと腑に落ちました。
舞台女優と映画女優は別物なのだと。
これは私の個人的な感想ですが。

デンゼル・ワシントンは全然魅力的に見えなかったし。
彼、太りましたね。
前はあんなに精悍で格好良く見えたのに。
残念。

で。
あのー、どうしても許しがたかった人が約一名。
彼女があろうことか、ソロであの下手な歌を披露した時には、思わず早送りしました。
聴くに堪えん。
そして、あの酷いスピーチ。
あぁ、この人は本当にお馬鹿さんなのだ、と思ってしまいましたことよ。
ああいう受賞スピーチって、本当にその人の知性とか人柄とか品格とか、出ますね。
もう二度とB'wayの舞台に出ないでよし。
私なぞは一観客なのでこんなもんですが、B'wayの舞台に実際に立っている俳優&女優(特に今回の対抗馬になった方々など)は心底苦々しく思っているのではないでしょうか。
Hollywoodの知名度と金にあかせた受賞って、本当に嫌ね。

ショーン・ヘイズの司会はまぁまぁだったけれど、私は去年のニール・パトリック・ハリスの方が良かったな。
これは好みの問題。

クリスティンはやりたい放題でしたね(笑)
彼女だからこそ許されるけれど。
ま、地味なシーズンだし、あれくらいやって、いとよろし。

ビビ・ニューワースとネイサン・レインの捨て身のプレゼンは良かったですね。
さすがの貫禄と余裕!
そうです、それくらいのキャパの広さと懐の深さがないとね(笑)

あとですね、私はとんでもない勘違いをしていたことに、授賞式を見てようやく気付きました。
今年のトニー賞最優秀作品賞って『MEMPHIS』だったんですね?
私はてっきり『American Idiot』だったとばかり思い込んでいましたよ。
「劇評はたいして良くなかったのに、なぜあの作品が...?」とまで思っていましたよ。
そうですか、『MEMPHIS』でしたか。

『Ragtime』とplayの『Red』は観てみたい(みたかった)なーと思わされました。
『Ragtime』、スコアがものすごく私好みそうなんだもの。
そんなところでしょうか。
来年のTONY AWARDSがもう少し華やかにならんことを願って。

あ、石丸の幹ちゃんの潜入レポは要らなかったかも。
更に言ってしまうと、島津アナも要らなかったかも(しきりが下手)。
影山雄成ちゃんだけで、十分行けたような気がいたします。

P.S. あんな耳汚しの"Send in the Clowns"を聴かされた後では、
    本気でバーナデッド・ピータース主演の『A Little Night Music』が観たくなりました。
    飛ぶか?夏のNY?!
by bongsenxanh | 2010-07-05 00:25 | 観劇周辺 | Comments(4)
Commented by ともきち at 2010-07-05 08:57 x
あれ?広告消えてる・・・
・・・
大きく頷きながら楽しく読ませていただきました。
私のところに長年の熱烈アンジェラ・ランズベリーファンがいるんですが、いやあ、ほんと彼女は素晴らしかったわ。
もうスピーチでぐぐっときた一人でした。
スカーレットはそうそうそうそう、映えないとわたしも思った。
なんか安く見えるんだわ、舞台では。
嫌いな女優さんじゃないんですが、スクリーンでは。
あのスクリーンの色っぽさが舞台で消えるなあと思って見てました。
Redは私も見たいと思った思った!!
(文字制限かけられたので二つで失礼します・・)
Commented by ともきち at 2010-07-05 08:57 x
あといきなり下に書かれている話に飛びますが、
石丸潜入レポは、は?だったわ、私も。
券を見せびらかして、去っていったけど、そして戻ってきたけど、なんかそれだけで。
これだったら、影山さんに行かせたらもっと良かったのに、と思ったくらいで。彼のこと、知らなかったんですが、これでとても好感持ちました(あ・・あれではあるけれど・・まあレポがうまければいいんだと思う)
島津アナ・・・でしょでしょ・・・もう存在そのものがわからないよ、私には。なんかね、こういうので女を入れておこうみたいな発想はもう古いんだと思う。影山一人でいいんだと思うよ、私も。十分やれる人だし。

耳汚しと言う箇所で大爆笑しております。
Commented by bongsenxanh at 2010-07-06 01:12
♪ともきちさん

そうなんです、広告が出たり出なかったりするんですよー。
紛らわしいと言うのか、鬱陶しいと言うのか...。
ブログの枠外とかページの下の方ではなく、自分が書いた記事の中に表示されるっていうのが腹立たしいです。
・・・
大きく頷いてくださってありがとう^^
アンジェラのスピーチ、本当に良かったですよねえ。
ああいうスピーチが出来るのって、やっぱり彼女だからこそですね。
ああいう存在感の大御所女優さんがいると思うと、例え某女優がどんな歌を歌おうが、B'wayもまだまだ安泰...と思えますね(^^;)
そうそう、スカーレットは「ちまっ」としていましたよね。
背が小さいっていうだけのことじゃなくて、予想外に地味だったんです。
私も映画で観るスカーレットは決して嫌いではないのですけど。
なんだか舞台ではあまりぱっとしない感じで。
こう、匂い立つような、大きな輝きを放つような雰囲気がなかったんですよねー。
Commented by bongsenxanh at 2010-07-06 01:12
つづきです♪

『Red』、面白そうでしたよね?よね?(同じに感じられた方がいて嬉しい!)
思ったのですけど、ああいう"芸術家の性(さが)"みたいなものをテーマにした作品に、きっと私は弱いんだろうなぁ...と。
ともきちさんもそうなのではないかしらん?と拝察いたしますが。ちら。

あとあと、そうそうそう!!
やっぱり石丸幹ちゃんレポ、要りませんでしたよね。
彼が嬉しそうでうきうきわくわくしているのは伝わりましたが(笑)、でもそれ以上のものは視聴者には与えられていなかったなぁ、と。
更に島津アナに至っては、コメント聞いていると、どうもミュージカルとストレートプレイの違いさえもわかっていないような始末で。
雄成ちゃんが一生懸命フォローしていましたが。
あんな素人司会だったら本当に要らないな、と思いました。
そこいくと去年の有働アナはまだ司会&案内役としてはこなれていたなぁ、と。
ともきちさんのおっしゃる通り、とりあえず若い女の子が入っていればいいみたいな進行は古式ゆかし過ぎますね。

耳汚しは...いひ。
あのお歌を聴かされちゃった後で、何か他の良い音楽で耳をすすいで耳直ししたくなったものですから(笑)


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