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24というフォー屋
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突如として再開するサイゴン記録。
これ、今回初めて食べた"フォー24"の牛肉のフォー。

もう十年近く前、"フォー24"という名前のフォーのチェーン店が出現し始めた。
同じようなチェーン店で"フォー2000"とかいうのもある。
(ということは、出現し始めたのは2000年頃だったのか)
それまで、ヴィエトナムではフォーは専門のフォー屋(個人経営)で食べるのが当たり前のもので、チェーン店などというものは存在しなかった。
試しに食べてみた人は口々に
「やっぱりああいうお店のフォーは美味しくない」
と言っていた。
私もそれはそうだろう、と思って一度も口にしてみたことはなかった。
わざわざ不味いフォーを食べるまでもなく、自分の行きつけの美味しいフォー屋がちゃんとあったからだ。

今回、2年振りにサイゴンへ遊びに行ったら、フォー24の店舗がやたらと増えていた。
まさしく雨後の筍のごとく。
在住友人に訊いてみても
「うん、最近はそんなに不味いってほどでもなくてまあまあだよ」
と言う。
それでは、と思って、ちょうど小腹が空いた時に、ホテル近くの店舗にふらっと入って食べてみた。
お客さんは、やはり観光客や在住外国人が多いような感じだったが、ヴィエトナム人も普通に入っているようだった。


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フォーに乗っける葉っぱ類やもやしやライムはこんな風にとても小綺麗に皿に盛られて出て来る。
確かに、清潔さや見た目を気にする外国人(この場合、ヴィエトナムから見ての)や観光客には受けがいいかもしれない。


...が。
肝心のお味の方は、全然だった。
スープにしっかりしたダシの味を感じられないし、麺にしてもフォーの生麺独特のくったりさや、スープと絡んだ美味しさがまったくない。
上に乗っている牛肉も、美味しくない。
これでお値段は50,000d(現レートで約200円)ほどもしただろうか。
高い。
明らかに高い。
ローカルのもっと美味しいフォー屋さんで30,000~40,000dで食べられることを考えると、このお味でこのお値段はボッているとも言えるのではないだろうか。

こんなお店に入ろうなんて考えた私が愚かだった...と思った。
貴重なサイゴン滞在での一食分をこの店に費やしてしまったことが悔しかった。
もっと美味しいもの、食べられたはずなのに。
やはり餅は餅屋。
フォーはちゃんとしたフォー屋で食べなくてはね。

ちなみにこのお店、東京(市ヶ谷)にも進出しているそうです。
by bongsenxanh | 2011-09-02 00:46 | -ヴィエトナム・サイゴン | Comments(2)
Commented by quast at 2011-09-02 11:54
質問なのですが、Phoって辞書でひくと発音がファ~って感じなのですが、ベトナム語だとフォーなんでしょうか?アメリカ人はみんなフォーっていうのですが、それはただ単語をそのまま発音している気がします。

あとこちらのお店では赤いチリペーストの瓶がかならずおいてあって、それをみんな(ベトナム人っぽいひとも)スープに入れて食べていますが、本場ではどうなのでしょう?
Commented by bongsenxanh at 2011-09-02 22:00
♪quastさん

お答えですが(笑)>質問なのですが
厳密に言うと、「フォ」でも「ファ」でもありません。
英語の発音(母音も子音も)って、カタカナでは置き換えられないものが多いですよね。
と言うか、はっきり言ってカタカナで書くのにはかなり無理がありますよね。
ヴィエトナム語もそれと同じなんです。
日本語は母音が5つですが、ヴィエトナム語には母音が11個あります。
アとオの中間音がいくつかあるのです。
だから、Phoも、実はoではなくて、フランス語のようなヒゲがoの端っこにくっついている変形oで、更にはひねったような声調もつきます。
ややこしいです。
私の感覚では「ファ~」と書くよりは「フォ~」と書いた方がまだ少しは近いかな?という感じです。
「ファ」に近い発音をする人は、南部の田舎に多いかなぁ。

チリペーストの瓶は、ヴィエトナムでも必ず置いてありますよー。
ヴィエトナム人は辛いのが好きなので、あれを入れる人は多いです。
それぞれの好みなんですけど、私はあまり使いません。


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