プロコフィエフ作品集
最近、上原彩子さんで検索して辿り着かれる方が多いようなので(先週、TVで紹介されたようですね?私は見逃してしまいました)、最近の動きをちらっとご紹介(過去の記事はこちら)。 昨年12月に、この『プロコフィエフ作品集』がリリースされたところです。チャイコフスキーの『グランド・ソナタ』、同じくチャイコの『ピアノ協奏曲1番』&ムソルグスキーの『展覧会の絵』と来て、第3弾でプロコフィエフを持ってくるこの系譜。まさに上原さんが正統派のロシアン・ピアノ弾きであることを物語っていると言えるでしょう。 日本人の、それもまだ年若い女性ピアニストとしては珍しいレパートリーだと思いますし、また同時にそれだけ彼女が突出した存在であることの証でもあると思います。このCD、アマ○ンは手抜きしていてちゃんと曲目が書かれていませんが、プロコフィエフの代表曲、『ロミオとジュリエット』や『戦争ソナタ(7番)』etc.が収められています。『戦争ソナタ』って物騒な名前ですけど、別に戦意高揚を煽るために書かれたわけではなく、第二次大戦中に完成されたからこういう名称がついただけのことです。 私がここのところ少し気になっているのは、彼女が素晴らしい演奏をした後に、決まり文句のように「流石はチャイコフスキー・コンクール優勝者」という誉め言葉が聴衆から聞かれること。あれはもう、2002年、6年も前のことで、過去のこと。もうそろそろ、そういう扱い方はやめるのが現在の彼女の演奏に対する礼儀だと思うのです。メディアやレコード会社はそういうフレーズを宣伝文句として使いたがるのでしょうが。聴き手はもっと、真摯に現在の彼女の音に耳を澄ませて、他人によって為された評価を恃むのではなく、自分の耳と感性で、音楽を聴いた方が良いのではないか...と思うのです。偉そうですが。 私はもちろん、上原さんの音が大好きです。力強く、確かで、ひたむきで。
by bongsenxanh
| 2008-02-04 02:19
| 音楽
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by bongsenxanh
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