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カテゴリ:スポーツ( 71 )
with or without vocal music
Grand Prix of Figure Skatingの中国大会を見ていて。

日本では例の話題ですっかり霞んでしまったけれど、エリザヴェータ・トクタミシェワちゃん、おめでとう。
自国開催のオリンピックでロシア代表選出を逃したこともあり、昨シーズンは彼女にとって試練のシーズンだったに違いない。
けれど、今年、見事に花を咲かせたと思う。

そして、今年から解禁となったvocal musicの使用について思ったこと。
どの選手も「すわ、解禁!」とばかりに、こぞってvocal musicを使用したプログラムを投入して来たけれど。
私には、とても違和感があった。
いや、違和感と言うよりも、選手の演技がぼけてvocalの陰に隠れてしまうのだ。
vocalが全部持って行ってしまうのだ。
以前に某楽団のヴァイオリニストが「せっかくオケが一生懸命弾いていても、そこへ声楽のソリストが出て来て一発歌おうものなら、すべてかっさらって行ってしまう。それくらいに、人間の声の力って凄いのだ」と書かれていたけれど、本当にその通りだ。

それと対照的に。
トクタミシェワは一貫してno vocalのinstrumentalの楽曲で勝負していた。
これは非常に賢明で的確な選択だったと思う。
抜きん出て彼女の演技が際立って見えた。
今回の中国大会での彼女の優勝は、一つの答えを出した形になったと思う。
もちろん、彼女自身の実力、演技が素晴らしいものだったことは言うまでもないけれど。

P.S.例の件について、当人の決断やコーチや周囲の判断については敢えて触れないけれど。
   テレビ朝日の某解説者が「彼は男だ」と褒め称え、某元テニスの王子様が「彼は侍ですね」と
   興奮して語る(否、この人はいつも興奮しているが)のにはうんざりした。
   メディアは、今回の件を美談として報道するのを控えるべきではないかと思う。
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by bongsenxanh | 2014-11-09 11:26 | スポーツ | Comments(0)
Adagio
連日、フィギュアスケートの音楽の話題で申し訳ないけれど。

アイスダンスのゴールド・メダリストだったU.S.のMeryl Davis & Charlie WhiteがGala Exhibitionで使用していた曲、ラフマニノフ2番の第2楽章終盤でしたね。
私はこの楽曲の深部は第2楽章だと思っているので(たいていのスケーターが2番を使う時は第1楽章ばかりなので、いつももったいない!と思っている)、特にあの流麗で胸が苦しくなるようなパートを使ってくれたのは本当に嬉しかった。
何より、このカップルのプログラムと演技そのものがとても美しかった。
素晴らしかったです。
そして、ちらっと流して聴いただけなので確信はないのですが、あれ、音源がL.O.アンスネス&ベルリン・フィルではないかと思うのです。
やや自信がないので、違っていたら申し訳ないけれど。

それとは別に。
ピアソラの『ブエノスアイレスの春』を踊った高橋大輔選手、凄かったですね。
このプログラムは2012シーズンのものだったと思います。
正直に言ってしまうと、私は高橋選手、そんなに好きではないのですが(単なる好みの問題)、それでもここ数年の、彼がタンゴやマンボを踊った時の表現力は凄いものがあるなぁ...と感嘆しています。
ステップを踏む時のエッジ・ワークの高度さは、誰もが認めるものですし。
(解説の八木沼さんも思わず「うーん、巧い...!」と言っていましたね)

来月の世界選手権で2013-2014シーズンも終わりですね。
少し淋しいような。
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by bongsenxanh | 2014-02-23 23:52 | スポーツ | Comments(0)
Musique
女子フィギュアスケートを観ていて、音楽について感じたことを。

Yuna KimのFSを観ていて、改めてAdios Nonino(アディオス・ノニーノ)は名曲だなぁ...と。
もちろん、アストル・ピアソラです。
この曲、昨シーズンは村上佳菜子ちゃんがSPで使っていましたし、遡れば、2008年の世界選手権でジェフが優勝した時にSPで使用していて、ものすごく高い評価を受けたものでもあります。
私がよく聴いているのは、こちら。

ピアソラ・ベスト・コレクション


紹介したついでなので、ジェフのSPの映像も。



終盤のステップ・シークエンスは、鳥肌が立ちそうなほど、そして胸が熱くなるような、凄まじくレヴェルの高い、絶品のシークエンス。
ジェフのこのプログラムでは、ピアノ・アレンジのものを使っているのだけれど、ピアソラの曲はやはり、バンドネオンで演奏された方が味が出ます。
それにしても、ジェフ、演技が始まる前から黄色い声がすごいですね。
私も、やっぱり、今でもジェフのスケーティングと、彼の生み出す空気感が好きです。


カロリーナ・コストナーは、SPのシューベルトのAve Mariaも、FSのラヴェルのボレロも、どちらも良いプログラムでした。
彼女は選曲が良いですね。
衣装や振付も、彼女に合った、とてもセンスの良いものになっていたと思います。
Ave Mariaは特に素晴らしかった。
ラヴェルのボレロは、名曲で、そして過去に名選手が踊ってきた曲なだけに、これを使用するということはそれだけ自分に自信がなければ出来ないと思うのですが。
きちんと彼女のものになっていたと思います。雰囲気が少しエロティックな気がしたけれど。
余談だけれど、私はラヴェルのボレロを聴くと、モーリス・ベジャールのあの独特の振付を思い出します。
シルヴィ・ギエムの代表作で、ごく一部の許されたバレエ・ダンサーしか踊れないあのプログラムを。

個人的には、急成長中のグレイシー・ゴールドが好きで(古き良き時代のハリウッド女優みたいなブロンド・ビューティだと思う)、FSではソトニコワの演技直後のロシア・コールが巻き起こる異常なまでの熱気の中で、よく頑張ったと思います。
彼女はFS、チャイコの眠れる森の美女でしたね。
もともとロシア音楽、特にバレエ音楽はフィギュアスケートでもよく使われていましたが、今回はロシア開催ということもあってか、とりわけよく使われていた気がしました。

...と言っている一方で、リプニツカヤにしてもソトニコワにしても、ロシア選手がそれらを使っていないのは、何とも不思議な感じがします。
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by bongsenxanh | 2014-02-22 20:40 | スポーツ | Comments(0)
over
リアルタイムで観ていた。

ステップ・シークエンスから最後のスパイラルにかけて、じわじわ涙が湧いてきて止まらなかった。
彼女が天を仰いで、手放しで泣いた時、一緒になって号泣していた。
氷上で、彼女があんな風に泣くのを見るのは初めてだった。
気が強くて、リンク外で悔し泣きすることはあっても、競技の終わった氷上では、なかったのに。

あれは、"嬉し泣き"なんていう一言で片づけられるものではなくて、もっと様々な思いが複雑に入り混じっていて、と同時に、集中していた、張りつめていた糸がふつっと途切れた時の、途方もない解放感もあったものだろうと思う。

なんて凄い強さを見せてくれたんだろう。

お疲れさま。ありがとう。

明子さんも、生き生きと伸び伸びとしていて、心の底から滑れる喜びが溢れ出て来る演技だった。
本人が語ったように「生きているなぁ」という実感の滲み出ている表情だった。
素敵な演技とあなただけが創り出せる世界を、ありがとう。
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by bongsenxanh | 2014-02-22 00:09 | スポーツ
露の国
今回のソチ五輪、フィギュアスケートを団体戦、男子個人戦、女子個人戦と観て来て思ったこと。
(一人一人について語り出すと、語り尽くせないので、それはまた別の機会に)

今回は、すべて、ロシアの、ロシアによる、ロシアのための大会だった、ということ。

もちろんそこには、国家、または政治(及び自分の権力を誇示したい政治家)の力が大きく働いていると思う。
大会が始まる前に黒い噂が飛び交ったこともあったし、その他にも様々な画策にまつわる話も出た。
その内のいくつかは根も葉もないものであろうし、またいくつかは信憑性のあるものであろうと思う。

競技会でのそれぞれの国、選手の演技を冷静に客観的に観ると、やはりロシアは、フィギュア王国復活を目指した自国開催の五輪において、米国にも、欧州諸国にも、アジア各国――もちろん日本にも、金メダルを獲らせる気は毛頭なかったのだとわかる。
自国開催がジャッジに関して有利なのは、過去の例を見ても明らかだ。
が、それがその利点の範疇に収まるものであったかどうか、私は疑問を抱く。

かの国が、旧ソビエト連邦時代の独裁政権の道へ回帰していないかと、政権批判のパフォーマンスをしようとする女性に対して催涙スプレーと結び目のある鞭と拳を振るうコサック部隊の姿を捉えた映像を見て、不穏な気配を感じた。
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by bongsenxanh | 2014-02-21 23:24 | スポーツ
Спасибо
ソチ五輪、男子フィギュア。

エフゲニー・プルシェンコの6分間練習と、その後の彼の出番を昨深夜、LIVEで観ていて衝撃を受けた。
あの、プルシェンコが。
こんな形で幕を引くことになるなんて。

大好きだったジェフ(ジェフリー・バトル)が第一線を退いてからは、正直なところ、男子フィギュアからは少し興味が遠のいていて(競技だけは、観るだけは観ていたけれど)、そんな中にあって、ジェフと共にトリノ五輪の表彰台の、それも一番高い所に立っていたプルシェンコが、その後も現役を続行していて、しかも"王者"として君臨する姿を見るのは、なんだか頼もしい思いがして、嬉しかったのだ。

プルシェンコがあそこまで体を痛めていて、それでも尚その体を酷使して現役を続けていたのには、ひとつはロシアという国の威信を賭けたこのソチ五輪までは、退くわけにはいかないという無言の圧力もあったのだろう。
もちろん、彼自身の、経験と実力に裏付けられた矜持というものもあっただろう。

今考えると、団体戦のあのショートとフリーのプルシェンコの演技は、奇跡だった。
致命的な故障を抱えていながら、よくあれだけの演技を見せられたと。

今回のああいった形での引退決意と表明は、彼自身が一番無念だろうと思う。
彼が語ったように、神様がもう「ここまででいいよ」と言ってくれたということなのだろう。
今までどうもありがとう。お疲れさま、プルシェンコ。

P.S.あ、羽生くんは、良かった、素晴らしかったと思っております。
  ブライアン・オーサーについたことが、プラスに働いたなぁ、と。
  私の冬季五輪の最初の記憶は1988年のカルガリー五輪なのだけれど、
  ブライアンはあの時、男子シングルの銀メダリストだった。
  素晴らしいトリプルアクセルを飛ぶ、名選手だった。
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by bongsenxanh | 2014-02-15 00:01 | スポーツ | Comments(0)
4 years later
プルシェンコのことを書いたついで、ではないけれど。

今回の五輪の女子フィギュアでは、ロシア勢若手の台頭がすごくて、その代表格が、先の団体戦にショート&フリー共に出場して金メダルに貢献した、ユリア・リプニツカヤだと言われているけれど。
私はリプニツカヤちゃん、スケーティングも表現力もちょっと粗いと思っている。
(あの柔軟性と技術力の高さは、もちろん素晴らしいが)
当然、まだまだ若いので、これから磨かれていく部分ではあろうけれど。

そして、彼女よりもっと来るであろうと睨んでいるのは、今回は年齢制限で出場出来なかったエレーナ・ラジオノワだ。
ラジオノワちゃんの愛らしさ加減、"踊れる"力、そして何より滑ることを心から楽しんでいる様子のスケーティングと表現力は凄いものがある。
4年後のピョンチャン五輪では、彼女がロシア代表を掴んでいるだろうな、と今から予想している。
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by bongsenxanh | 2014-02-15 00:00 | スポーツ | Comments(0)
Crying
いやぁ...私、まったく彼女のファンでも何でもないのです。
ただ、今季、彼女がものすごく調子が悪くて、全然結果が出ていなかったのはもちろん知っていて、今までの彼女を知っているだけに、どうしちゃったんだろう、この重要なオリンピック・シーズンに...とは思っていて。
このまま行けば、五輪出場も逃しかねない、もう後がない崖っぷちの状態で。
そこへ来て、試合のわずか3週間前にプログラムを変更するという決断。賭け。
あれだけ追い詰められた状況の中でのプレッシャーはどれほどのものだろう。
その逆境の中で、彼女は賭けに勝った。
観る者を圧倒する、見事な演技だった。
演技が終わった後の、顔中くしゃくしゃにしたうれし泣きの表情に、私までもらい泣きしてしまった。
村上佳菜子ちゃん、良かった。
本人もそう言っていたように、まだ明日がある。
今日の喜びは今日の喜びで置いておいて、明日、頑張れ。

鈴木明子さんも良かったなぁ。
これが最後となる全日本選手権に相応しい、集大成の"愛の賛歌"だった。
あんなプログラムを滑れるのは、彼女しかいないだろう。
明日も、楽しみ。応援している。

それにしても日本国内の代表争いは、他のどの国よりも熾烈だと思う。
あ、今年のロシア女子もかなり熾烈か。
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by bongsenxanh | 2013-12-23 01:30 | スポーツ | Comments(0)
Stamina!!
1日遅れの話題で申し訳ありませんが。

浅田真央ちゃん、おめでとう!!

で、勝敗の結果のことではなく。
今季の、彼女のFSのプログラム構成は、本当に難しい、と思う。
極めて、激しく、難易度の高いプログラムだと思う。
後半の、消耗してきて、スタミナが切れてくるような時間帯に、あれだけばんばんジャンプを跳ぶ作りは、想像を絶するきつさだと思う。
それに加えて、その続けざまにジャンプを繰り出した後で更に、あの激しいステップシークエンスを踏む。
バンクーバー五輪のシーズンのラフマニノフの『鐘』もかなりの難易度のプログラムだったけれど、それを上回る難しさだ。
難易度も然ることながら、それをこなしていけるだけのスタミナたるや、相当なものだと思う。
よく話題に上ることだけれど、彼女はものすごくストイックな管理をして相当体を絞っているし、それでいてしっかりしなやかでなめらかな筋肉がついているなぁ...とも思う。
バランスよく筋肉のついた体でなければ、あんなプログラムはこなせない。

それとは別で、SPのノクターンを見ていて、昔より、そして昨シーズンより、ずーっと"表現"が出来るようになってきたんだなぁ...と感心する。
ピアノの、一音一音に合わせた顔の表情や、腕の動きや、首の角度、指先まで神経をゆき渡らせた繊細さ。
佐藤信夫コーチについて、本当に良かったんだなー...と。
そして、幼い幼いと言われてきたけれど、やはり大人の女性になったんだなー...と。
一ファンとして、しみじみ、嬉しい。

でもね、NHK杯でお披露目したFSのあの衣装だけはどうしても...ごにょごにょ。
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by bongsenxanh | 2013-11-10 21:45 | スポーツ | Comments(0)
"The Phantom of the Opera" Suite
書こう書こうと思っていて、なかなか書けなかったのだけれど、今季の鈴木明子さんのFSプログラム。
ファントム、ですね。

最初にちらっと見た時、あれ、誰かヴァイオリニストに依頼して新録音したのかな?と思っていたのですが、こちらを使っていたんですね。

Phantasia
Phantasia

Sarah Changのヴァイオリンによるもの。
もともとヴァイオリン1本用にアレンジしてあるものなので、曲から曲へのつなぎに違和感がなくていいですね。

それにしても、まさか彼女が、自分のスケート人生の集大成である今季・ラストシーズンにこの楽曲を持ってくるとは思ってもみませんでした。
Andrew Lloyd Webberのこの作品、私はもちろん好きですが、でもあまりにも有名過ぎて、そしてある種"俗"過ぎて、多くの人たちの手によって演じられてきたせいで色がついていると言うか、もっと言えば手垢がついている感があって、明子さんが最後のシーズンに演じるのに相応しいものなのかどうなのか、よくわからなかったのです。

でも、彼女の演じる"Think of me"のパート、とっても良かったです。
あのスローパートになめらかなステップシークエンスを持って来るプログラム構成も、とっても良かった。
ああいう表現も出来るんだなー...と、感心しました。
それから"The Point of No Return"につながるところも、本筋を知っていると斬新な感じがするし、"美味しいとこどり"をしているなーとも思うし、なかなかよく練られたプログラムだと思います。
最後、あの表情とあのポーズで終わるっていうのも、なかなかに。

さ、というわけで、本日からNHK杯スタートです。
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by bongsenxanh | 2013-11-08 00:19 | スポーツ | Comments(0)




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