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『壁抜け男』 in South Korea
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さて、韓国で『Wicked』を観るのの次に、ちょっと楽しみだったのがこちらの観劇。
各所で話題になっている(あくまでも韓国で観劇をしている人たちの間で)マイケル・リー主演作品。
あちこちから「マイケルがすごい!」「マイケルがカッコ良過ぎる!」という話が聞こえてくるので、一度は彼を観てみたかったのだ(本当はJCSで観られたら良かったのだけれど)。



この作品、私は日本で四季が初演した時に観ている。
ということは、2000年のことで、もう13年も前のことだ(時が経つのは早い...)。
あの頃、石丸の幹ちゃんは今よりずっと若かった(当たり前だ)。
確かあの頃、35、6歳だったはず。

それはさておき。
噂のマイケル・リーが演じる壁抜け男は激しくかわいかった...!
フランスが誇る大音楽家ミシェル・ルグランが作曲したこのフレンチ・ミュージカルは、多分にコミカルな味わいで、時に甘くロマンティックなメロディ・ラインに彩られる。
それがマイケル・リーの持ち味と歌声に、とてもよく溶け合っていた。
特に2幕で、脱走したデュティユルがイザベルへの思いを歌うナンバーが良かった。
ミシェル・ルグランらしい、甘やかな旋律が、耳に心地良く届く。

正直なことを言うと、実は私はこの作品、それほど好きではなくて。
ミシェル・ルグランの楽曲、良いものももちろんあるのだけれど、公務員のコーラスとか、部長のマーチとか、ちょっと古臭くて、昔の軍歌調のナンバーもあり、どうもこちらの気持ちにそぐわないものが多く含まれているのだ。
そういうこともありながらも、そこそこ心地良く観られたのは、やはりマイケル・リーの魅力によるところが大きかったのだと思う。
マイケルが出てきて、あのにこにこ爽やかでマイルドな笑顔で演じて歌われると、なんだかそれだけですべて OK!!な気分になってしまうのだ。

それに対して、ヒロインのイザベル役の女優さんが、かなり役不足だった。
최수진(Choi Soo Jin/チェ・スジン)という女優さんなのだけど、いや、本当に...歌も微妙だし、演技も微妙だし、どこもいいところなしだった。
唯一いいところを無理矢理見つけるとすれば、イザベルに必要な"不幸そうな空気"を醸し出しているところだろうか。

他に、部長や囚人や警官のコミカルなシーンやコメディ・センスが、やはり韓国のギャグ・センスになっていたところが気になると言えば気になった。
私は全然笑えなかったのだけれど、韓国人のお客さんたちはよく笑っていたので、やはり笑いのセンスは国が変われば異なる、ということなのだろう。
でもなぁ、フレンチ・テイストのフレンチ・ミュージカルなんだよなぁ...。
あ、新聞売りの少年は、なかなか良かった。

マイケル・リーの歌を聴いていたら、なぜか石丸幹ちゃんのソロを久しぶりに聴きたくなってしまった。
とびきり甘いロマンティックなナンバーを。

で、マイケル、若いなー、30代前半かなーと思っていたら、40歳?
あの見た目年齢の若々しさ、かわいらしさは内面から出てくるものなのでしょうか...。

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Sun Matinee Dec.1 2013 弘益大大学路アートセンター
by bongsenxanh | 2013-12-22 00:49 | 観劇レビュ 韓国 | Comments(2)
Commented by aya at 2013-12-25 22:48 x
私もこのイザベルは不満ー!
Commented by bongsenxanh at 2013-12-26 08:05 x
♪ayaさん

でしょー!!
ちょっと「これはないよね」レベルでしたよね。
せっかくあんなにかわいいデュティユルの相手役なのに...。
韓国も実力主義じゃないんだということがよくわかりました...。


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