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『THE HOBBIT』―THE DESOLATION OF SMAUG
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こちらを観て来たのです。
し、心臓に悪かった...。



マーティン・フリーマンは相変わらず、"The Hobbit"!!という感じで、はまり役。
ただマーティン、お顔がかなり"お疲れ顔"なのが気になりましたが(お仕事は超多忙でしょうからね...)
無理し過ぎないように、完結編まで乗り切ってほしいです。
あ、もちろん、『SHERLOCK』の方も。

そしてそして、灰色のガンダルフのイアン・マッケラン。
前作の1部でも感じたけれど、やはり、お年を取られたなぁ...と。
今作はもう、冒頭で登場した瞬間から、「あぁ、指輪三部作の時よりずっと老いられたなぁ...」と。
もうそれだけで何か胸に迫ってくるものがあって、私ははらはらし通しでした。
よくぞ、この作品に戻って来て下さったと。
イアンご自身が、「この作品へ出演することは、大きな決断だった」ということをインタビューで語られたいたけれど。
こんな過酷な撮影を強いられる作品に、本当によくぞ、出演してくださったと思う。
ありがとう、ありがとう。
そんなイアンがあんな酷い目に遭うなんて......!!
駄目よ、老人はいたわらないと!駄目よ、おじいちゃんには優しくしないと!!
あぁ、愛すべきガンダルフ......次回につづく。
今回、改めて感じたのですが、私がこのトールキンの物語の中で最も愛するキャラクターはガンダルフなのですね。

そうそう、で、この二作目にして復帰したレゴラス=オーリー。
オーリー、ま、年月が流れた分だけ、年取ったけど。
指輪三部作の時みたいな、輝くばかりの若さと美しさは、ちょっと失われてしまったけれど。
でも、レゴラスの姿がまた見られたのは嬉しく。
ただ、何かこう、身分違いのお相手に嫉妬するという、あまり冴えない役柄ではありまして。
あれって、原作にはないキャラクターだし、原作にはない設定なので、レゴラスらしからぬ感じはありました。
そもそも、あの闇の森のエルフの王子は、嫉妬なんていう感情からは無縁のキャラクターですよね。
なまじ復帰しちゃっただけに、割を喰っちゃった感じも否めないレゴラスなのでした。

そのレゴラスに絡み、出番が多くて美味しいキャラクター、タウリエル。
映画オリジナルです。原作には存在しません。
この『THE HOBBIT』の物語があまりにも女気がなくて、色味に欠けるということで、監督のピーター・ジャクソンや製作・脚本のフラン・ウォルシュが創り出したのだそうだ。
演じるのはエヴァンジェリン・リリー。
エヴァンジェリンはいい女優さんだと思うし、この役にとても合ってはいたけれど、"エルフ"らしいか?と言われると、あまりそういう雰囲気は持っていない女優さんだと思った。
例えばガラドリエルを演じるケイト・ブランシェットなどは、紛うことなく完璧に"エルフ"なのだけど、エヴァンジェリンは、普通に人間だなぁ、と感じたり。
台詞で「私は卑しいシルヴァン・エルフですから」みたいなことを言うシーンがあったので、王族の(と言うか、シンダールとかノルドールとかではない)エルフではないということで、多少人間ぽくてもいいのかもしれないけれど。
存在感としては十分、ばっちり、ありました。

レゴラスの話が出たついでに。
今回、ハンサムな俳優さんのオンパレードでしたね。
キーリ役のエイダン・ターナーは、前述のタウリエルとの絡みもあって、見せ場も多くて凛々しくて本当に格好良かったし、初登場のバルド役のルーク・エヴァンスも陰りのあるハンサムさんだったし(彼、ウェスト・エンドでかなり名を馳せている俳優さんなんですね?『Miss Saigon』のクリスや『RENT』のロジャーもやったことがあるということは、歌える美声さんということかしら)、次から次へと目移りしてしまいました。
眼福、眼福。
キーリもバルドも、次作でどうなっていくのか、更に気になります。

中盤以降の、マーティンとベネディクト・カンバーバッチの対決が、個人的には見物でした。
あれ、まともに『SHERLOCK』の世界ではありませんか。
カンバーバッチくん、人を弄ぶような、なぶるような台詞の言い回しが本当に似合いますねぇ。
敢えて何の役とは申しません(既にご存知の方も多いとは思いますが)。
劇場でじっくり聞いてみてください。

役者さんのことばかり書きましたが、ドワーフという種族は、真に熱くなりやすくて、そしてちょっと思慮が浅くて、お調子者で、お酒の好きな、愛すべき人たちなんだなぁ、と思いました。
隠し扉の鍵穴が見つからない時、諦めるのが早過ぎるだろ!あんなに苦労してここまで辿り着いたのに!とか、アーケン・ストーンを探しに行く危険な任務をビルボ一人にやらせようなんてあまりにも都合よく人を使い過ぎだろ!とか、突っ込みたいところは多々ありました。
それもまたドワーフの魅力なんでしょうけど。

それにしても、あんなにも続きが気になる、あんなシーンで、「つづく」だなんて、ピーター・ジャクソン、そんなご無体な...!あまりに殺生な...!と言いたくなるような場面で、つづく。でした。
次回作の日本公開、いつになるのでしょう。
米国公開は、一応今のところは今年の12月17日ということになっているようです。

ところで。
3D上映が「吹替」しかないっていうのはどういうことですか?
「字幕」で観たい人は有無を言わさず2D上映っていうのはどういうことですか?
この映画上映を取り巻く環境を何とかしてほしい...。
by bongsenxanh | 2014-03-03 00:30 | 映画 | Comments(5)
Commented by ともきち at 2014-03-03 09:13 x
ぶいぶいぶいぶい首がもげるくらいに頷いておりました!

カンバーバッチさんがあれだと知らなかったので、そうだそういわれてみれば、これはシャーロックつながりじゃないか、とこの文章を見て改めてわかりました^^

ガンダルフ(もう役名と芸名とごちゃごちゃしてますが)さんは、私も大丈夫?頑張った、ガンダルフ!!!と心の底から思いました。特に皆と走る所がもうもうもうもう大丈夫かと。あ、一人のところではりつけになるところも大丈夫かと(爆スタントは当然いるんでしょうが、どうしたって体を張る場面はあると思うので、ガンダルフにおおいなる拍手を(そして私が初日に行ったのも、ガンダルフカードをいただくためというのがおわかりでしょうか、ガンダルフに思い入れが強いと言う・・・)
Commented by ともきち at 2014-03-03 09:21 x
オーリー、損なんですよね、役割的にも。
ほとんどしゃべらないし(忙しいので台詞覚えがないのかとまで思いましたが)、嫉妬する男の役だし。
まあ出てるだけでも御の字なんですが。うふ。

でもって!!!!
眼福というのは本当にそうで。
キーリ萌えもそうだし、あとバルド!そういう人なんですねーー知りませんでしたーー。この人が、かなりかなりオーリーを食ったって感じが私はしてなりませんでした、この人はオーリーとは逆に得な役柄だとも。

ドワーフ、諦めが良さ過ぎるっていうのにも笑いながら同意しております。そしていなくなっちゃったと思ったらさりげなく戻ってるし(おい!・笑)。あとあの中にビルボだけを突っ込んで探させに行くって言うのも、なんだなんだなんだなんだ、と思ってましたよ。

・・・・
で、おっしゃるとおりで
吹き替えしか3Dがないっていうのは怒りに燃えてます。
だってコアな人がこれ、結構見るじゃない?
なのに吹き替えのみってどういうことなの?と。
Commented by bongsenxanh at 2014-03-04 00:59
♪ともきちさん

ここ、字数制限が厳しくて本当にすみません; ;
カンバーバッチは、確か前作の公開中だったか公開後だったかに、「あの役はカンバーバッチに決まりました!」みたいな発表があったんですよ。
で、あれー、それじゃ、マーティンと一緒にSHERLOCKコンビじゃん~!と思って印象に残っていたのです。
結構、適役でしたよねー。
あれ、3D吹替バージョンなんかで観ちゃった人は、カンバーバッチは跡形もなくて気配も感じられないですよね(^^;)

そうそう!で、ガンダルフ!!
私も同じところでぎゃーーー!ってなっていました、きっと。
オークに襲撃されるところもそうだし、その後のあのお方との直接対決も、岩肌に磔にされるところも、そして鳥籠のようなのに入れられて吊るされちゃうところも、もうすべて「おじいちゃんを大切にーーー!!」って叫びたくなってしまいました。
指輪三部作の時にはイアン、50代後半~60代前半だったと思うのですが、今ではもう70代前半なんですよね。
そのお年であの撮影はさぞかしきついであろう、と。
ガンダルフカード、いいなぁーーーー!!!
Commented by bongsenxanh at 2014-03-04 01:12
つづき。

オーリー、そうなんです。
また出演してくれただけで、ありがとう、なんですけど(集客も興行収入も違ってくるでしょうねー)
あ、台詞覚えはともきちさん、鋭い所を突いているかもしれなくて、オーリーはディスレクシアなんですよね。
数年前か何かにカミングアウトしていたと思います。
キーラもそうだし、スピルバーグもそうですよね。
映画業界は意外に多いのかもしれません。

キーリは本当に今回、萌えーーー!でしたよね(笑)
私、あの牢でタウリエルと言葉を交わすシーンでどきどきしちゃいましたもの。
あと、バルドも本当に美味しいとこ全部持って行った!
息子と娘二人の計三人の子どもを男手一つで育てているところもくらっとするし、反面、しっかり哀愁と男の色気をむんむん発している辺り、まさにオーリーを喰っていました。
で、あの人の末裔だというところもまたキー・パースンですよね。
楽しみ、楽しみ。
Commented by bongsenxanh at 2014-03-04 01:12
更につづき(笑)

ドワーフ...ビルボを一人で探しに行かせて、その上「盗っ人」呼ばわりしたことで、今回、私の中ではあのドワーフの王は激しく株価暴落しましたよ。
王って、あんなんじゃダメだわ。
前作ではちょっと格好良いと思っていたのに!
そして今後のことを知っていると、尚更あの王の株価は落ちる…

3D吹替、そうですよね!>コアな人
この作品、人気作品なようでいて、結構途中参加が難しい作品でもあると思うので(何せトールキンが描いている世界が、あまりに深く広い)コアなファンの方が多い作品ですよね。
語学系の人たちも多いと思いますし。
日本も前はこんなに吹替ばっかりじゃなかったのになぁ。
いつからこんなになっちゃったんでしょう?


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