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『LA LA LAND』
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観に行こうとは思っていたのに、これよりMETの『Romeo et Juliette』を優先させたり(しかも2回も観た)、これより『この世界の片隅に』を優先させたり(しかも2回目)、とにかく後回しにしまくっていて、ようやく観に行けました。
『LA LA LAND』
機内でも観られそうだったので(毎年3月の機内プログラムは充実していて、有難い&楽しい)、劇場でも観ようとは思っていたけれど、そちらが先になるか?と思っていたのですが、詳しい方が「機内ではスクリーンサイズの関係で画面がカットされているので、劇場で観るのが良い」とアドヴァイス下さったので、やはり先に劇場で観ることに。
教えて頂いた通り、この作品、シネスコ(シネマ・スコープ)なので、映画館のワイドスクリーンで観ないともったいないです。
特に、オープニングのシーンなんかは。

詳しくは語りませんが、良品でした。
が、この作品でアカデミー作品賞受賞はあり得なかっただろうなぁ…とも思いました。
アカデミーが作品賞に選ぶ好みの作品ではありません。
純粋なる良質なエンターテインメント作品です。
で、これは古き良きアメリカン・ミュージカル・コメディへのオマージュでもあるのですよね。
パラマウントが作るミュージカル映画が輝いていた時代への。

王道のボーイ・ミーツ・ガールのラブ・コメディ。
主演のエマ・ストーンは確かに魅力的だったけれど、ん?これで主演女優賞?というのも、少し思いました。
例年、オスカーに選ばれる主演女優とはちょっと毛色が異なりますよね。
どうしたのかしら、今年は他に強力な対抗馬がいなかったのかしら(すみません、今年の授賞式、全然チェック出来ていません。しかもNHK-BSの総集編放送も予約し忘れて見逃した;;)
エマはまた、とってもチャーミングではあるけれど、決して歌が上手いわけではないですよね。
She's not a singer, but an actress.―彼女は歌手ではなく、女優なのだ。
と、強く感じました。
演技や存在感や、そういった諸々の総合力でこの役に選ばれて、その上での受賞だったのだろうなぁ、と。
エマは決して、ものすごい美人女優さんではないのですよね。綺麗だけれど、どちらかと言えばファニーフェイスで、だからこそ他の誰にも似ていない個性がある。
そういったところも彼女の魅力のひとつなのだと思いました。
エマの主演映画は『HELP』『Amazing Spider-Man』『Birdman or The Unexpected Virtue of Ignorance』と観て来ているけれど(BWでも彼女の『Cabaret』を観るチャンスがあったけれど、他作品との都合でパスした気がする)、彼女、どの映画でも"賢そうな雰囲気"が前に出て来ますね。
『HELP』みたいな作品ではそれが良かったけれど、今作では最初、ちょっとドジで不器用な感じの運の悪い女の子、という設定だと思うので、もう少し「ほやっ」とした感じがあっても良かったかも。
相手役のライアン・ゴズリングも良い味出していました。
あの、ただ、小さい声で言わせて頂くと私の好みのルックスからはかけ離れていて…ああいう顔立ちがものすごーく苦手なんです。どうしてなんだろう…。ごめんなさい。

この作品、『Whipslash』(邦題:セッション)と同じデミアン・チャゼル監督ですね。
賛否両論だった(世間では絶賛のお客さんが多かった様子)『Whipslash』ですが、以前にも書いたけれど、私はあれが大嫌いで…。
そこからすると、今作はかなり好きな方の部類に入りました。
そうそう、その『Whipslash』で重要なキャラクターを演じていたJ.K.シモンズが、今作でも存在感のある脇役として出演していましたね。

エンドロールで流れるエマのハミングが良かったなぁ。より余韻が残って。
ラストが少し、『MEMPHIS』に似ている気もしました。
これ、未見の人には絶対にネタバレ禁止の映画でもありますね。
このラストを観ていない人にバラす様な人とは、友達になれないと思います。
by bongsenxanh | 2017-03-18 00:47 | 映画 | Comments(0)


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