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『まほろ駅前多田便利軒』 三浦 しをん 著、文藝春秋
まほろ駅前多田便利軒
三浦 しをん
4163246703

面白...かった...です。図書館で予約待ちをしたので、悔しいことに読むのが受賞後になってしまいましたが(すみません、偏屈者なので、直木賞受賞作を受賞後に読むのがいやなんです)。受賞前の無冠の状態であったなら、もっと純粋に楽しめたのかもしれない、と思うとやはりなんだか悔しく。そして。面白くはあるものの、これが受賞作かぁ...と思うと、やはりあの賞の価値を問いたくなるような。私が選考委員であったとしたら、絶対にこの作品よりも伊坂くんの『砂漠』を選ぶと思う。作品の内容から言っても完成度の高さから言っても、あちらではないかと。
まほろ市で「便利屋」を営む多田という中年男が主役。そこへひょんなことから高校時代のクラスメートだった行天という男が転がり込んで来る。世間常識からずれていて、あまり役にも立たない突飛な行天との共同生活。便利屋という仕事。その中で二人が抱える過去、罪の意識、それを償っていくこと...が描き出されていく。
ちなみに、この本の章ごとの扉に描かれている同人誌漫画的な雰囲気のイラストがかなり嫌いでした。これがなければ、もっとこの本を好きになれたかもしれません。好みによりけりなんでしょうが...嫌だなぁ。
by bongsenxanh | 2006-08-26 21:04 | | Comments(2)
Commented by みちよ at 2006-08-26 21:50 x
わたしはどっちもダイスキー。
どっちかというとどっちかなぁ。砂漠かもしれないかなぁ。
うーん、うーん。
わたしはあのイラスト嫌じゃなかったよ~。
あら、変わってるわねぇ~ぐらいにしか思ってなかった。ふふ。
Commented by bongsenxanh at 2006-08-26 22:04
そうでしたかー>わたしはどっちもダイスキー
いや、私も面白く読んだんですけどねー。
でも「好き」までいかなかったんですよねー。
この辺りはやっぱり人と本の間にも相性があるってことなんでしょうか、ふふ。イラストもね。
ただ、小説(ライトノベルや児童小説はまた別にして)には私、もともと挿画やイラストというものはほとんど必要ないと思っているのです。そういうものは、文章から思い起こして、自分の頭の中で膨らませたいと思う方なので。邪魔になってしまうんですよね。『ミーナの行進』のマッチ箱のイラストでさえも、いいなと思う反面、ない方がいいかも...と思うこともあったくらいなんです。
あー、でもそれは私のわがままな意見なのかもしれません~(^^;)


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