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追悼:斎藤茂太さん
お亡くなりになりましたね。ご冥福をお祈りします。
私が読んだのは主に茂吉関係のエッセイだった気がしますが(茂吉の体臭辺り)精神医学、心理学関係の著書も多いですね。
大学時代に書店勤務をしていた時、私が所属していた社会・人文フロアでも斎藤さんの著書が棚に入っていました。リファレンスカウンターに立っていた時、本のタイトルだけ持って斎藤さんの著書の棚の場所を訊ねて来られたお客様がいらっしゃいました。どの本だったかはもう忘れてしまいましたが、そのお客様に対して私が「あ、斎藤モタさんの本ですね、でしたら...」とお答えしたところ、「違います!斎藤シゲタさんです!!」と訂正されたことがありました。書店員は皆、通りのいい愛称の"モタさん"で呼び習わしていたのですが、お客様にとっては"シゲタさん"でなければならなかったようです。
訃報を知った瞬間、このお客様との会話を思い出しました。当然のことながら直接の面識はないのですが、"モタさん"とお呼びして親しんでいた作家さんが亡くなった...ということは、やはり淋しく、残念に感じたのでした。小川洋子さんの『ミーナの行進』の中でも、作家さんが亡くなられた時に家族全員で祈りを捧げる...という場面がありましたね。読者と作家は、直接の面識がなくても、遠く近く、つながっているのだと、今日改めて感じました。
by bongsenxanh | 2006-11-22 00:19 | | Comments(0)


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