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『ホルモー六景』 万城目 学 著、角川書店
ホルモー六景
ホルモー六景

待ちに待った万城目さんの『鴨川ホルモー』の続篇です。続篇と言うより、番外篇です。当初は9月に発売予定だったのに、延びに延びて11月末になったのでした。
帯に「今度はだ!!」とでっかく書かれているように、テーマはホルモー関係者の恋のお話6篇...というところです。内容は読んでみてのお楽しみですが、これ、前作の『鴨川ホルモー』を読んでいることが前提条件です。そうでなければ、よくわからない部分が多過ぎると思いますし、あまり楽しめないとも思います。あと...私は少し物足りなかったかなぁ...。期待が過ぎたということもあるかもしれませんし、今ひとつ万城目さんのいいところを出し切れずに終わってしまった消化不良な短篇集かなぁ、という気もしました。前作みたいに大爆笑できるツボもなかったのです。あと、東京のお話も出て来るのですが...そこまで手を広げなくても良かったかな、と思ったり。ホルモーは京都だからこそ、のものであって、東京までは...と思ったのは私だけかしらん。万城目さんご自身が東京に住むようになって、東京のことを書きたくなったのかしら、とも穿ってみたり。あと、各篇の扉絵がアニメチックで、ちょっと作品を"安く"しているな...とも感じたり。6篇の中で3篇目の『もっちゃん』だけはやや異色とも言える短篇で、万城目さん、こういう方向で新たなものを書けるのでは...という可能性を感じました。
ま、でも、面白いのは面白いです。さらっと読むのにはいいと思います。それにしても、産業編集センターさん、せっかく発掘した作家さんを角川に取られてしまいましたね。
余談ですが、『鹿男あをによし』ってドラマ化されることになっていたんですね。知りませんでした。主人公に玉木くん、脇に綾○はるかちゃんを配するのだとか。・・・なんだか、違う。私の中ではあの役は大森南朋さんのイメージなのです。まさに大森さん!大森さん以外いない!という。玉木くんだと、スタイリッシュ過ぎてしまう気がするのですけど(TVという媒体だから、視聴率を取れる人を配するのは当然ですが)。はるかちゃんはかりんとう齧ってる藤原くん役(ドラマでは女性化する)だそうで。イトちゃんは誰が演るんでしょうか。
by bongsenxanh | 2007-12-18 00:53 | | Comments(0)


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