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リノベーションと、スペースと、展示と、空気
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2007年中ずっとトンカントンカンやっていて、リノベーションが続いていたメトロポリタン美術館。ようやくそのリノベーションも完了して、展示室や展示場所も変えた新生メトに足を踏み入れた。
エントランスに入ると、インフォメーションカウンター中央には大ぶりの花瓶に活けられた桜の花。最初雪柳の一種かと思ったのだけれど、桜だった。華やか。

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19-20世紀ユーロピアン・ギャラリーが生まれ変わったことを知らせるポスター。私がいつも一番じっくり観るのはここ。このぎっちりのイラストのポスターを見てもわかる通り、新生19-20世紀のユーロピアン・ギャラリーはなんと言うのか......"ぎちぎちに詰め込まれた"感の強いギャラリーに様変わりしてしまった。私の恋人『グラン・ジャット島の日曜の午後』も、窮屈そうに他の絵たちと一緒にひとつ部屋の狭い壁に押し込まれていた。ベンチがない部屋に配置されてしまったために、以前のように座っていつまでも飽かず眺める...ということは出来なくなってしまった。
ひとつひとつの絵画には、もっとスペースを与えるべきだと思う。空気が、味わう絵の振幅・奥行きが変わってくる。
そして印象派の絵画は、系統立っていない、賢くない展示に変わってしまっていた。展示には、きちんとテーマや理由付けがなければ。それが特別展示であろうと常設展示であろうと。収蔵品をただ「うちはこれだけ持っているんですよ」と壁に並べて見せるだけでは、美術館とは呼べない。
by bongsenxanh | 2008-07-25 00:45 | 美術 | Comments(0)


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