小さいおうち
中島 京子 今日、本屋さんをめぐってこの本を探していて、どこのお店でも巡り会えず、悲しい思いをした。 どうも版元で在庫を切らしているらしいけれど。 今この時期にこの本を書棚に並べられないというのは、書店としては致命傷ではなかろうかと思った。 候補として選考対象になった時点で、書店としてはそれなりの「読み」をして在庫の備えをするべきだろうし、それが出来る書店員さんがいるのが、「出来る書店」だと思う。 同時に、版元も一か八かの賭けかもしれないけれど、それなりの在庫を確保しておくくらいの気構えがほしい。 本には確実に「旬」があって、その「旬」を逃してしまったら、もう売れない。 ついでに言うと、今この時期に賞候補作を全然並べておらず、もりみんの『ペンギン・ハイウェイ』も、伊坂さんの『バイバイ・ブラックバード』も置いていなくて、「映画化本」とか「ドラマ化本」ばっかり馬鹿みたいにぞろぞろ平台に並べている地方の大型書店は相当ひどい病に侵されていると思った。 いや、でも何が悪いって、最近すっかり怠惰な「本読み」になってしまった私かもしれない。 お知り合いの凄い本読みさんがこの本を強く推薦されていたのに、その時にきちんと読もうとせず、「あ、また今度・・・」と思って後回しにしてしまっていたのだ。 その方の紹介文を読んで、とてもいい感触だと思って頭の隅にはあったのに、仕事の忙しさにかまけて書店に足を運んでいなかったのだ。 己を猛省しつつ、重版出来を待ちます。 #
by bongsenxanh
| 2010-07-18 23:03
| 本
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Comments(7)
久し振りにだーりんの舞台写真が出ていた。
えぇ、相変わらずのヒゲ伯爵ですが。 相手役(=主役)が交代したんですのよ。 それがこのお方。 控えおろーう! このお方こそ、泣く子も黙るB'wayのディーヴァ、バーナデット・ピータース!!! なんて華のあるお姿なんでしょう。 もう一点、こちらはアンジェラ・ランズベリーから交代したイレイン・ストリッチと。 バーニーは本当に舞台映えする女優さんですね。 一時よりはだいぶお肌の張り艶がなくなったとは言え(御年...60代でしたっけ?) でもそんなものでは霞まない、ものすごいオーラがありますよね。 美しい。 今、B'wayに舞台を観に行っている友人から聞いたところによると、バーニー、素晴らしかったそうです。 私もあの特徴ある歌声を聴きたいなぁ。 今すぐにでも飛びたい、NY。 本当に、どうして今回のリヴァイヴァルは最初からバーニーを出さなかったのかしら。 #
by bongsenxanh
| 2010-07-15 23:22
| 観劇周辺
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去年の夏からのお気に入り。 期間限定、数量限定で発売されて、あっという間に姿を消してしまった幻の国産紀州梅サイダー。 昨年の6月頃に飲んで以来、その味が忘れられなかったのです。 今年もお目にかかれて嬉しいかぎり。 この三ツ矢サイダーの限定フレーバー、なかなかやるのです。 夏の終わりから秋頃にかけて発売された青森産ふじりんごのサイダーもすごく美味しかったっけ。 炭酸強めっていうところが、また酸味のある梅やりんごとマッチして良い風味なのです。 しゅわっとして果汁のさくさくっとした爽やかさに溢れていて。 どこかで見かけられたらぜひお試しあれ。 #
by bongsenxanh
| 2010-07-13 01:14
| 食べもの
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昨日、激しい雨が降る夜の中、車を走らせていた。
車の中にはレミオロメンの『アイランド』が流れていた。 私は、この曲が発表された当初は、詩を書いた藤巻くんの悩みや途惑いが全面に押し出された内容やコード進行がどうも好きになれなかったのだけれど。 去年の3月のライヴで聴いて、少しこの曲に対する印象が変わって。 そして、昨夜。 遠い記憶の太陽が 僕の心に入り込むことはなくて 瞳を閉じて 時は止まらず 人は変われない 彼方から 三日月の明かりに照らされた道 僕は何処へ行けばいい 外は冷たい風 星空が揺れているよ 答えを待ち 居場所なくし 汚れてしまった 僕の純粋のような 欠けた月の明かりで 君の影探しているよ 戻れない 時の波 泳いでいるよ という、サビからラストへかけてのフレーズを、一緒に口ずさみながら聴いていたら、 突如としてぼろぼろぼろっと涙が溢れて来て、止まらなくなってしまった。 あぁ、私は今まで、この曲の核には辿り着けていなかったのかな、 それとも今、私は怖いくらいにどこかでそれに共鳴してしまったのかな、と思った。 この曲は、とんでもなく孤独で、どこか遠くに一人でいる境地の詩だ。 藤巻くん、あなたは今、どこの地平を、あるいは水平を、泳いでいますか。 私はまだ、自分がどこを泳いでいるかも、わからずにいるよ。 #
by bongsenxanh
| 2010-07-12 23:35
| 音楽
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今年は...非常に弱いシーズンでしたね。
地味なシーズンとも言える。 ここ何年か「今年は地味」と言われることが多いB'wayだったけれど、中でも今年は抜きん出て地味で弱いシーズンだったと思います。 "目玉"と言える作品が何もないシーズン。 淋しいです。 そう考えると、去年は『BILLY ELLIOT』圧勝の感が強かったけれど、それでも今年よりはずっと華やかなシーズンでしたよね。 賛否両論だったけれど、『Next to Normal』もあったし(私は"賛")。 で。 今年のトニー賞を見ていて。 もう、誰の目から見てもHollywood俳優&女優が"客寄せパンダ"として横行しているトニーでしたが。 でもスピーチが素敵だったのはこのお二人。 アメリカン・シアター・ウィングの名誉会長となられたアンジェラ・ランズベリーとミュージカル助演女優賞を受賞したケイティ・フィナーラン。 アンジェラのスピーチは、本当に良かった。 アンジェラは品があって、でもそれは人を寄せ付けないものではなくて、とても親しみと温かさがあって、本当に素晴らしく素敵だった。 赤いドレスも、お似合いで、よく映えていて。 彼女、背が高くてすらりとしているのですよね。 だから、ああいうドレスを着てもさらっと着こなせるのだと。 そしてケイティ・フィナーラン。 アンジェラから譲られた形での受賞なのかもしれないけれど。 彼女のスピーチ、真摯で、華やかさにも満ちていて、素敵だった。 きちんと言うべき人たちにあますところなく感謝を述べて、そして今一緒に舞台に立っている仲間たちにも敬意を表し、次の舞台を担っていく子どもたちにはエールを送る。 それが決して形式的なものではなく、ね。心から。 あぁ、この人は本当に舞台を愛していて、そして舞台で輝く人だ、と思いました。 それに比して、スカーレットは、とても地味でしたよね。ミュージカルとプレイの違いはあれど。 そうか、やはりスカーレットは舞台ではなく、スクリーンで力を発揮する女優さんなのだな、と、そこはすとんと腑に落ちました。 舞台女優と映画女優は別物なのだと。 これは私の個人的な感想ですが。 デンゼル・ワシントンは全然魅力的に見えなかったし。 彼、太りましたね。 前はあんなに精悍で格好良く見えたのに。 残念。 で。 あのー、どうしても許しがたかった人が約一名。 彼女があろうことか、ソロであの下手な歌を披露した時には、思わず早送りしました。 聴くに堪えん。 そして、あの酷いスピーチ。 あぁ、この人は本当にお馬鹿さんなのだ、と思ってしまいましたことよ。 ああいう受賞スピーチって、本当にその人の知性とか人柄とか品格とか、出ますね。 もう二度とB'wayの舞台に出ないでよし。 私なぞは一観客なのでこんなもんですが、B'wayの舞台に実際に立っている俳優&女優(特に今回の対抗馬になった方々など)は心底苦々しく思っているのではないでしょうか。 Hollywoodの知名度と金にあかせた受賞って、本当に嫌ね。 ショーン・ヘイズの司会はまぁまぁだったけれど、私は去年のニール・パトリック・ハリスの方が良かったな。 これは好みの問題。 クリスティンはやりたい放題でしたね(笑) 彼女だからこそ許されるけれど。 ま、地味なシーズンだし、あれくらいやって、いとよろし。 ビビ・ニューワースとネイサン・レインの捨て身のプレゼンは良かったですね。 さすがの貫禄と余裕! そうです、それくらいのキャパの広さと懐の深さがないとね(笑) あとですね、私はとんでもない勘違いをしていたことに、授賞式を見てようやく気付きました。 今年のトニー賞最優秀作品賞って『MEMPHIS』だったんですね? 私はてっきり『American Idiot』だったとばかり思い込んでいましたよ。 「劇評はたいして良くなかったのに、なぜあの作品が...?」とまで思っていましたよ。 そうですか、『MEMPHIS』でしたか。 『Ragtime』とplayの『Red』は観てみたい(みたかった)なーと思わされました。 『Ragtime』、スコアがものすごく私好みそうなんだもの。 そんなところでしょうか。 来年のTONY AWARDSがもう少し華やかにならんことを願って。 あ、石丸の幹ちゃんの潜入レポは要らなかったかも。 更に言ってしまうと、島津アナも要らなかったかも(しきりが下手)。 影山雄成ちゃんだけで、十分行けたような気がいたします。 P.S. あんな耳汚しの"Send in the Clowns"を聴かされた後では、 本気でバーナデッド・ピータース主演の『A Little Night Music』が観たくなりました。 飛ぶか?夏のNY?! #
by bongsenxanh
| 2010-07-05 00:25
| 観劇周辺
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by bongsenxanh
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